1.はじめに
結婚式は、二人の新しいスタートを祝う大切な場です。その一方で、演出の選択によっては「ダサい」と感じられてしまうこともあります。特にゲストから見て、下品な演出や長引くプログラム、自己満足にしか見えない内容は好意的に受け取られません。
しかし、どの演出がダサいとされるのか、その理由は何なのか、どのように改善すればよいのかは明確には知られていません。この記事では、そんな疑問を解き明かし、失敗しない結婚式の演出のためのヒントを提供します。
まずは、「ダサい」とされる結婚式の演出について具体的に見ていきましょう。
2.ダサいとされる結婚式の演出
(1)下品・悪ノリな演出
結婚式は新郎新婦の人生の一大イベントであり、ゲストにとっても楽しみな行事です。しかし、場の雰囲気を考えずに進められる下品・悪ノリな演出は避けたいところ。そういった演出は場をわきまえない行為と受け取られ、ますますダサい印象を与えてしまいます。
たとえば、下品なジョークを交えたスピーチや、露骨な下ネタを織り交ぜたビデオ上映などは適切ではないでしょう。以下に具体的な例を示します。
ダサいとされる演出 | 理由 |
---|---|
下品なジョークのスピーチ | 場の雰囲気を壊す |
露骨な下ネタのビデオ上映 | ゲストを不快にさせる |
これらの演出はゲストを冒涜する可能性があり、全員が楽しめる環境作りを妨げます。節度ある演出にすることで、ゲストが心地よく過ごせる結婚式になるでしょう。
(2)長すぎる演出
長すぎる演出はゲストが退屈する大きな要因となります。特に、プロフィールビデオやスライドショーは、新郎新婦の背景をゲストに共有する上で有効な手段ですが、適度な時間を超えるとダサい演出と受け取られます。一般的には、5分から10分程度が適切とされています。
また、結婚式の全体流れにおいても、各項目の長さを計画的に決めることが必要です。具体的には、以下のような時間配分が参考になります。
項目 | 時間 |
---|---|
入場 | 5分 |
挨拶 | 5分 |
乾杯 | 5分 |
料理 | 60分 |
映像 | 10分 |
ケーキ入刀 | 5分 |
退場 | 5分 |
これらを参考に、ゲストが飽きずに楽しむことができるようなタイムテーブルを作りましょう。
(3)自己満足に見える演出
結婚式は新郎新婦の大切な一日ですが、演出が自己満足に偏りすぎるとゲストからは「ダサい」と感じられてしまうこともあります。例えば、新郎新婦の趣味をゲストに理解してもらおうとする過度な展示や、新郎新婦のみが楽しむような参加型のゲームなどは、ゲストにとって退屈な時間に感じることもあります。
対策としては、ゲストの視点を重視した演出を心がけることが大切です。全員が共有できる話題を提供する、例えば新郎新婦の出会いのエピソードを紹介したり、新郎新婦からゲストへの感謝の気持ちを伝える演出などを取り入れましょう。また、参加型の演出もゲストが楽しめる内容にすることがポイントです。
結婚式は新郎新婦の晴れ舞台ですが、ゲストを楽しませることも重要な要素となります。新郎新婦自身が楽しむだけではなく、ゲスト全員が幸せな時間を共有できるような演出を考えることが求められます。
(4)新郎新婦の生い立ちスライド
新郎新婦の生い立ちを紹介するスライドは、ゲストを新郎新婦の生活や人間性に触れさせる素敵な演出ですが、ダサいと感じるゲストもいます。その理由は主に2つあります。
- 長すぎると退屈に感じる
- 新郎新婦と親しいゲスト以外は共感しづらい
対策としては、この2つを解消することが大切です。まず長さについては、全体の時間配分を考え、スライドの時間を5分以内に収めることを目指しましょう。
また、全員が関与できる内容にするために、新郎新婦のエピソードだけでなく、当日のゲストや会場、街のエピソードを盛り込むのも一つの手段です。
新郎新婦の人生を紹介するだけでなく、ゲストも一緒に楽しめるスライドを作りましょう。
(5)ブーケトス・ブーケプルズ
「ブーケトス」と「ブーケプルズ」は、結婚式の定番演出ですが、参加を強要されるとダサいと感じるゲストもいます。
ブーケトスは、未婚の女性ゲストが集まり、新婦から投げられるブーケをキャッチする遊びです。キャッチできたゲストには次に結婚するという縁起があるとされます。
ブーケプルズは、新婦が持つブーケのリボンを、ゲストが引くというものです。リボンの先には小さなプレゼントやメッセージがついていることが多いです。
しかし、参加を強制されると居心地が悪くなるゲストもいます。そこでおすすめなのが、「参加者を事前に確認し、強制参加を避ける」という対策です。これにより、ゲストは自分の意思で参加でき、楽しみながら結婚式を楽しむことができます。
3.ダサいと感じる理由とその対策
(1)下品・悪ノリな演出:ゲストの節度を考えた演出へ
結婚式では、新郎新婦らの幸せを祝う場となるべきです。しかし、下品なジョークや過度な悪ノリは、ゲストを不快にさせる可能性があります。そのため、演出選びには十分な配慮が必要です。
以下に、ダサいとされる下品・悪ノリの演出と、その代替案を示します。
ダサいとされる演出 | 代替案 |
---|---|
エロ・グロ系ジョーク | 笑いを誘う、でも品のあるジョーク |
過度な悪ノリ | ゲストを巻き込んで楽しむ演出 |
例えば、エロ・グロ系のジョークは、笑いを誘うための一線としては適切ではありません。それよりも、皆が楽しめるユーモラスなエピソードを共有すると良いでしょう。
また、過度な悪ノリも同様に避けるべきです。その代わりに、ゲスト全員が参加できるゲームや楽しいアクティビティを考えてみてください。これらの変更は、結婚式の雰囲気を明るく保ちつつ、ゲストに楽しんでもらう為の重要なステップです。
(2)長すぎる演出:適切な時間配分を計画する
結婚式の演出は、心に残るものを目指すと共に、長すぎてゲストを退屈させるのは避けたいものです。特に、ビデオメッセージやスライドショーは、長くなりがちなので注意が必要です。
例えば、以下のように時間配分を計画することで、ゲストを飽きさせず、楽しめる結婚式にすることができます。
演出内容 | 所要時間 |
---|---|
ビデオメッセージ | 3分以内 |
スライドショー | 5分以内 |
ダンスパフォーマンス | 5分以内 |
また、スケジュール全体を見て、演出時間のバランスをとることも大切です。特に、食事時間と演出時間のバランスは重要で、ゲストが食事を楽しみつつ、演出も楽しめるよう配慮しましょう。
(3)自己満足に見える演出:ゲストの視点を重視した演出を考える
自己満足に見える演出とは、主に新郎新婦の喜びや感動が中心となり、ゲストの反応や気持ちが二の次になってしまう演出を指します。例えば、長時間にわたる新郎新婦の二人だけの恋愛エピソード紹介などが該当します。
しかし、結婚式はゲストが主役であるという視点が大切です。新郎新婦の幸せを共有し、ゲスト同士の交流を促す場であるべきです。
そこで対策として、以下の表に示すような演出を考慮すると良いでしょう。
自己満足に見える演出 | ゲスト視点の演出 |
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長時間の恋愛エピソード | 結婚までのエピソードを簡潔に |
自己紹介だけのビデオメッセージ | ゲストへの感謝を込めたメッセージ |
結婚式は新郎新婦だけでなく、ゲスト全員が楽しむ場所です。そのため、自己満足に見えないよう、ゲストの視点に立った上で演出を考えることが大切です。
(4)新郎新婦の生い立ちスライド:適度な時間で進行し、ゲスト全員が関与できる内容にする
新郎新婦の生い立ちスライドは、ゲストが二人の人生に深く触れる一方で、長引くと退屈感を生むこともあります。そこで大切なのは「時間配分」です。生い立ちを紹介する時間は、全体の演出から見て10-15分以内に抑えることをおすすめします。
また、スライドの内容も工夫が必要です。例えば、ゲスト全員が関与できるクイズ形式にすると、視覚的にも楽しく、一体感を生むことができます。以下のような質問が参考になるでしょう。
クイズの例 |
---|
1.新郎新婦が初めて出会った場所はどこでしょうか? |
2.新郎が新婦にプロポーズした日は何月何日でしょうか? |
二人のエピソードを織り交ぜつつ、ゲスト交えた楽しい時間にしましょう。
(5)ブーケトス・ブーケプルズ:参加者を事前に確認し、強制参加を避ける
結婚式の演出の一つとして、映画やドラマでよく目にする「ブーケトス」や「ブーケプルズ」は、未婚の女性ゲストに対して行われる恒例行事です。しかし、参加することを前提にした場合、独身であることを強調されるため、恥ずかしさを感じるゲストもいるかもしれません。
では、どのようにすればダサくならないでしょうか?
まず、参加者の確認を事前に行い、本人の了解を得ることが大切です。これにより、予期せぬ気まずさを避けることができます。
また、強制的な参加を避け、自由参加とすることも一つの方法です。これにより、自分から進んで参加したいと感じるゲストだけが楽しむことができます。
最後に、ブーケトス・ブーケプルズそのものを他の演出に置き換えるという方法もあります。例えば、全員参加型のゲームやプレゼント贈呈など、ゲスト全員が楽しめる演出にすることで、ダサいとの印象を払拭することも可能です。
■表1. ブーケトス・ブーケプルズの対策
ポイント | 対策方法 |
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事前確認 | 参加者の意志を尊重し、了承を得る |
自由参加 | 参加を強制しない、自由に選べる環境を作る |
演出の変更 | 全員が楽しめる演出に変える |
厳かな雰囲気の中にも、心地よい楽しさを感じる結婚式にするために、これらの点を心がけることをおすすめします。
4.ゲストに好評の演出とその理由
(1)バルーンリリース
バルーンリリースは、結婚式でゲストに好評の演出の一つです。新郎新婦が空に向かってバルーンを飛ばすこの演出は、華やかさと感動を同時に引き立てます。
その魅力は何と言っても視覚的なインパクト。空へと舞い上がる多数のバルーンは、瞬間的に会場を一体感で包み込みます。また、それぞれのバルーンに願い事を書いてリリースするというアイデアもあり、ゲストの参加型演出としても楽しむことが可能です。
ただし、バルーンリリースには環境への配慮が必要です。生分解可能な素材でできたバルーンを使用する、リリースの後に回収するなどの工夫が求められます。
(2)フォトラウンド
フォトラウンドは、ゲスト全員に一瞬でも新郎新婦と接する機会を提供する演出です。新郎新婦がテーブルごとに移動し、ゲスト全員と記念撮影を行います。
しかし、ただ撮影するだけではなく、ここで大切なのは、一瞬の「交流」です。新郎新婦が感謝の言葉を述べたり、ゲストの元気な顔を直接見たりすることは、お互いの記憶に深く刻まれます。
ただし、時間をかけすぎると退屈に感じるゲストもいます。対策として、時間配分を事前にしっかりと計画し、テーブルごとの滞在時間を決めておきましょう。
また、撮影した写真はあとからゲストへのプレゼントになり、お礼の気持ちも伝えられます。一石二鳥の演出と言えるでしょう。
(3)ゲストを出演させるムービー
結婚式の演出として、記念に残るものの一つに「ゲストを出演させるムービー」があります。これは事前にゲスト全員からビデオメッセージを収集し、それを一つのムービーにまとめたものを式中で上映するというものです。
一般的に、ゲストは新郎新婦への祝福の言葉やエピソードを語りますが、それをビデオにすることで、よりパーソナルで心に残るメッセージになります。また、出席できなかったゲストからのメッセージも含めることが可能で、その場にいないゲストとのつながりを感じられるのも魅力の一つです。
ただし、この演出を成功させるためには、事前の調整が必要です。参加者全員からメッセージを収集し、ムービーを編集する時間をしっかりと計算に入れることが大切となります。
(4)デザートビュッフェ
デザートビュッフェは、ゲストが自由に好きなデザートを取り分けられる演出です。華やかな見た目と、各自が好みのスイーツを選べる点から、結婚式で高評価を得ています。
デザートビュッフェには以下のようなポイントがあります。
- バラエティ豊かなメニュー:チョコレートフォンデュ、マカロン、フルーツタルトなど、見た目も美しい多種多様なデザートが並びます。
- インスタ映え:華やかなデザートたちは、ゲストのSNS映えする写真となります。
- 自由な時間の使い方:フォーマルなプログラムが終わり、リラックスした雰囲気の中で、おしゃべりを楽しみながらデザートを味わう時間は、ゲストにとって心地よいひと時となります。
このように、デザートビュッフェは美味しくて楽しい時間を提供し、ゲストに好評の理由となっています。
(5)ゲストへサプライズプレゼント
「ゲストへのサプライズプレゼント」は、結婚式の演出として好評なものです。これは、ゲストへの感謝の気持ちを形にしたもので、お祝いに駆けつけてくれた皆様への心遣いとして大きな効果を発揮します。
具体的には、ランダムにテーブルの下などに小さなプレゼントを隠し、発見したゲストにプレゼントするという形が一般的です。また、オリジナルのメッセージカードを一緒に添えることで、さらに感動を呼びます。
この演出は、ゲスト自身が主役となる瞬間を作ることで、一層楽しい雰囲気を演出します。ただし、プレゼント選びや準備には時間と労力がかかりますので、計画的に事前準備をすることが大切です。
5.まとめ:ゲストを思いやる心が大切
結婚式の演出は、新郎新婦の幸せを最大限に祝うものであると同時に、ゲストが喜びと感動を共有するための舞台でもあります。ここで重要なのは、「ゲストを思いやる心」です。
例えば、演出の時間配分は、長すぎても短すぎてもゲストの満足度に影響します。また、ゲストを巻き込んだ演出は、参加意欲がないゲストにとっては辛い経験となるかもしれません。したがって、以下の視点を持つことが大切です。
視点 | 具体的な行動 |
---|---|
時間配分を考える | 一つ一つの演出を適切な時間で進行する |
ゲストの参加意欲を尊重する | 参加型の演出は、事前に参加者を確認する |
結婚式は一生に一度の特別な日です。その日を素晴らしい一日にするためにも、ゲストの立場に立ち、心地良い時間を演出することが重要です。